キャンペーン「八門島の合戦」対ハイエルフ戦その2

 霧の立ち込む森の奥深く、両軍が配置を終えようとしていた。部隊の数だけなら4対4と同数である。

 

 


プロフェッサーギルティ、私に貴方のお力を」

 ジョルジュ卿が呟くと、何処からか笛の音が聞こえ自部隊の前方に死者(ゾンビ)の群れが沸き起こる。10、20、30…次々と数を増していく。
 
「37体か、まあまあの数だな。流石は戦乱に満ちた世よ、戦場に適した地には何処にでも屍が埋まっておるわ」

 

 同時に戦場に入った弓兵の2部隊も、どうにか配置につけたようだ、霧が徐々に晴れ始めると辺りの様子が判り始める。彼我ともに4部隊がここに到達したはずが、何故かハイエルフの配備は1部隊少ない。ソードマスター隊が戦場に居ないのだ。


「サー、残念ながらドラゴンプリンス隊は居なかったので、ソードマスター共に偽の命令書を届けてまいりました」

 骨の馬に騎乗したおぼろげな影がジョルジュ卿に報告する。カレドールのさる貴人が署名した命令書、

”正室と嫡子の名のもとにドラゴンプリンス隊はルーアイリルへの与力を禁ずる、手を引くべし”

は、ソードマスター隊に疑心を抱かせるには十分だったようだ、ブレトニア側は知る由も無いが彼等は裏切りを警戒する余り丘の向こう側に留まったままだった。

 


「ご苦労、これでプリンス・ルーアイリルの首を挙げれば依頼は達成か」

 そう、吸血騎士の真なる依頼主とは、遠き地サーフェリーは”グリフォンの湖領”の継承権争いをしているプリンス・ルーアイリルが実兄アルムース一派なのだ。戦場を見渡せば、右にはローザン・シーガード、左の丘陵にはボルトスロアーが在るが霧にまかれたのだろう有らぬ方向を向いている。

 

 巨木の向こうでは「鷲だー、今晩の飯は鶏肉だ!!」と弓兵の歓声が上がっている。どうやらグレイトイーグルが居るに違いない。

 

「さて、ぼちぼちやるか」

 ジョルジュ卿が拍車をかけようとした所、元ブレトニア騎士のセザールが前をさえぎった。

「ゲオルグ卿それはなりませんぞ、今の我らはブレトニアの騎士です。真似事でも良いですから後続する騎士の為に淑女への祈りを捧げるほか有りませぬ!」

「何と!後の先を取るしかないか?」

 セザールにならい渋々と吸血騎士達は馬から下り跪く、彼等の視界の向こうでは敵軍が動き始めた。ハイエルフの先攻でようやく合戦が始まったのだ。

 その3へ続く

 偽の命令書とはお互いに4枚使用できるキャンペーンオリジナルの戦術カードになります、初期配置内で敵1部隊を任意の場所に置き直せます。ネクロンのディシーヴァーが自軍にもたらす効果の敵版と言えば近いでしょうか。


 

 

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