キャンペーン「八門島の合戦」対ハイエルフ戦その4

 

 

 

 

 ジョルジュ卿は激怒していた、戦士の誉れたる一騎打ちを恐れ魔法で灼き尽く恥ずべき手法に。そして何よりも自分の方があしらいやすいと思われたことが許せなかった。

 

 「そこの若武者来い!あしらってやる」

 

 ハイエルフにも劣らぬ傲慢さで敵将に言い放つ。

 

 「だが一つ質問に答えるのなら手加減をしてやろう、プリンス・ルーアイリルはどこだ」

 

 若武者、答えて曰く。

 

 「私こそが、お前が探しているルーアイリルだ」

 

 「どこに供も連れず1人で戦場を歩くプリンスがいる!グリフォンに騎乗していると聞くぞ、本物は何処?」

 

 「だから私が…」

 

 「さては影だな?まあいい、後は剣に聞くとしよう。いざ勝負!!」

 

 

 

 

 

 「何やらエルフの言葉で一騎打ちの名乗りをしていた様子でしたが、意味はさっぱり解りませんでした」

 

 

 

 「逃走に失敗した大鷲を落とした他は魔法も振るわず、射撃も行えず、とりたてて動きが有りません」

 

 

 

 「強襲騎士に背後を取られたままでは流石に抗しきれず弓隊は壊滅。恐怖に気圧されたのか、一騎打ちでは血竜騎士がハイエルフを圧倒し手傷を負わせます」

 

 

 一方そのころ、別の戦場ではナーグルの軍勢が死霊の盆踊りを行っていた…

 

 

 

 

第四ターン先手番

 

 「このターンの画が少ないのは追い込まれて余裕が全く無かったためです、突撃は無しで強襲騎士はナイト・オブ・ザ・レルムの背後を取るように移動」

 

 「続くマジックフェイズで事実上勝敗は決しておりました、魔力の風は11でハイエルフの魔法を解呪の巻き物まで使い切ったところで……」

 

 「使用したパワーダイスが戻ってくる代わりに、ウィザードが1ダメージを受けるという強力なカードをハイエルフが使用。10個ものダイスを再び手にした敵魔法使いが発動させた呪文は”オッカムの精神カミソリ”でした、更に生命の魔法が発動に成功してプリンスの傷が回復します」

 

 

 

「強襲騎士の弓でナイト・オブ・ザ・レルムは一騎の損失を出しました、続く白兵戦では軍旗に勇気づけられたプリンスが血竜騎士の将を瀕死に追い込みます」

 

 

後手番

 

 「すでに一足一刀の間合いに入っていたため突撃を宣言。強化魔法などで対処したかったのですが無情にも、こちらの手番の魔力の風は僅か3!強化魔法の発動にも失敗し、続く白兵戦では”攻9”で殴られ最初の戦いで見たのと同じ光景が……」

 

 

 

 

 「キャラクターは狙われませんでしたが、ナイトは7騎全てが討たれました。こうなるとランクを消す軍旗も、戦闘結果に2を加算できても無意味でした、部隊は潰走」

 

 

 

 

 

 

 「…憎い、憎い、ハイエルフが憎い、胡散臭いあの魔法が憎い…憎い、憎い…幾ら憎んでも飽き足らぬ!」

 「怨嗟の声を残して三度、副軍旗手が倒れ、プロフェテスも追撃してきた海防人の捕虜に」

 

 

 

 

 

 「負けた…、また負けた。何という屈辱!これで全てが終わるのか…」

 

 「しかし、海防人はプロフェテスにとどめを刺さず、動揺した様子で後ろを振り返り口々に何かを叫んでおりました」

 

 

 

 

 敏いジョルジュ卿は、海防人が追撃に移り軍旗が遠くへ離れていったのを見逃さなかった。

 

 「本隊が敗れた今となっては貴公を討って帳消しにするしかない、覚悟!」

 

 再び恐怖に支配されたルーアイリルは、本来の力を出せずに逃走。しかし馬の脚から逃げ切ることは出来なかった…。

 

 「くっ、虜囚の辱めは受けぬ。殺せ!」

 

 ジョルジュ卿は考える。

 

 (ここで首を挙げれば依頼は達成できるが少し気にかかる。それにあの耳長の女め、人相書き一枚渡さぬとは明らかな手落ちではないか)

 

 「休戦だ!!一つ、ブレトニア軍は武器を携行したまま戦場を退去できる事、一つ、ハイエルフは追撃しない事、一つ、負傷者は双方速やかに治療する事、これらの条件を受けるなら速やかにプリンスを解放する!」

 

 

 

 

 

 

 「しかる後、歩み出たハイエルフの軍師と思しき者が血竜騎士の長と会談、軍師が重々しくうなずくと休戦は成立し合戦は終了しました」

 

 

 

 

 

 

 

 「結局、ゾンビの牽制もありソードマスター隊は、何処かの秀忠軍のごとく戦場に間に合いませんでした。これで合戦の報告を終わります」

 

 「何ということだ!全滅していれば話が速かったものを」

 

 アグラヴェイン卿は天を仰いだ。

 

 「しかしながら勇戦した将兵を罰しては士気に関わる。時間稼ぎに成功したと思えばよいか…命を下す!モルドレッド卿には確保した”光のゲート”の守備に就くように。残る全騎士に合戦準備をさせよ、次の戦いは私自ら出馬する」

 

 「それにしてもハイエルフと吸血鬼が休戦交渉か…果たしてどんな会話が交わされたのやら」

 

 そう呟くと天幕を後にする、先ずはペガサスナイト間の諍いを収めねばならない。総大将にはやらねばならぬ務めが数多く待っているのだ。

 

 

 結局、ハイエルフの魔導士ガルヴァイン師は交渉中一言も発しなかった。

 

 「相変わらず無愛想な男よ、まあ良い休戦は成った」

 

 呆れたジョルジュ卿だったが最後に一つだけ問いかけを、それも核心に触れる問いを行った。

 

 「あのルーアイリル殿、実に見事な武者ぶりで有ったが余りに無茶が過ぎる。彼は本物のプリンスではないな?」

 

 感情を全く表さぬまま、ガルヴァイン師はただ重々しく肯いたという…

 

 

 キャンペーン五回戦終了、非正規戦なので勝ち点の計上は無し。但し損害は引き継ぐのでハイエルフは総大将と大鷲が、ブレトニアは参加した全部隊が次の戦いに出ることが出来ません。こちらはそれを見越しての捨て駒編成でしたが、キャンペーン最終戦で果たして吉と出るか凶と出るか…

 

 対戦していただいた盗り夫さん、本当に有難うございました。話は少々盛りましたが御了承ください。

 

 キャンペーン最終戦へ

 

 

 

 

 

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